フィールドワークの種類

フィールドワークの種類と注意点

フィールドワークは探究の目的・ゴールに合わせて、1つだけでなく複数組み合わせて実施することが大切です。

例えば「人口減少の要因を探る」テーマであれば、まず文献調査で背景を整理し、アンケートで住民の意識を把握し、さらにインタビューで深掘りするなど、複数の方法を組み合わせることでより確かな答えに近づくことができます。

また、実験や調査に加えて「試作(プロトタイプ)」や「実践(トライアル)」を取り入れることも重要です。
形にしてみて、実際に試してみて、そこから改善につなげることで探究が一層深まります。

フィールドワークの種類(大きく4つ+α)

①文献調査

与論町役場HPや図書館を活用し、テーマに関する背景知識を深めましょう。インタビュー前に必ず文献調査を行うことで、相手の時間を大切にし、良い質問ができます。

②アンケート

与論島は人口が限られているため、年齢や職業などで対象者が少なくなることがあります。調査対象を明確にし、本当にアンケートが最適かどうかを検討しましょう。最終的に知りたいことやまとめ方を意識して、質問を考えましょう。

③インタビュー / 参与観察 / 現地調査

与論島には地域の知見を持つ専門家がいます。ただし多くの方が本業の傍らで活動しています。依頼前に「なぜその人に聞きたいのか」「文献では分からない何を知りたいのか」を整理しましょう。調べれば分かることは聞かず、事前調査をしっかりと行うことが大切です。

④実験・調査

特別な機材や環境が必要な場合、与論島内で実施できないこともあります。実験に慣れていない場合は、必ず先生や有識者と相談し、事前に計画を立てましょう。

⑤試作(プロトタイプ)

考えたアイディアを簡単に形にしてみることも探究の一部です。たとえば、新しい観光案内アプリのモデル画面を作る、地域資源を使った商品サンプルを試作するなど。実際に形にしてみると、机上のアイディアでは見えなかった課題や改良点が発見できます。

⑥実践(トライアル)

試作したアイディアを実際に試してみることも探究の大切なステップです。たとえば、商品サンプルを住民に使ってもらう、小規模イベントを開催して反応を確かめるなど。実際に試してみることで、現場での効果や反応を把握でき、次の改善につなげることができます。

与論島での実施のポイント

  • 島の人口や資源は限られているので、対象者や方法を工夫すること
  • フィールドワークは目的やゴールを意識して、対象や内容をこだわって選ぶこと
  • 複数の方法を組み合わせることで、より確かなデータや気づきを得られること
  • プロトタイプで「形にし」、実践で「試してみる」流れを意識すること

※必ず担当の先生と話をし、必要であればほかの先生方の助言もいただいてからフィールドワークを実施しましょう。

※グループでの活動の場合、2人以上で動くようにしましょう。1人で動かなければならない場合は、許可をとって、録画や録音などをすると、聞き逃しやミスを防ぐことにつながります。

どの方法が自分の「仮説」を検証できるか考え、フィールドワークを計画、実行しよう。