new 2025年8月20日

「ゆんぬ学」教職員研修inあまみ

奄美大島で与論町海洋教育推進協議会主催の教職員研修を実施

令和7年8月4日~8月7日の3泊4日で与論町内の小学校・中学校・高校の教職員、海洋教育推進協議会事務局の計5名が奄美大島を訪問し、自然・文化・教育に関する多面的な学びを深める研修を行いました。

【奄美パーク・田中一村記念美術館】 奄美の歴史や文化、自然を総合的に学べる「奄美パーク」を見学し、島の成り立ちや人々の暮らしの変遷を学ぶことで、地域理解の視野を広げました。併設の「田中一村記念美術館」では、奄美の動植物を細密に描いた作品を鑑賞。奄美独特の色彩や空気感が伝わり、生涯や制作背景を紹介する映像も鑑賞することで、作品への理解を一層深めることができました。

【大島紬の泥染め体験】大島紬村では、奄美を代表する伝統工芸「大島紬」の泥染めを体験しました。さらに製造工場を見学し、制作工程を順を追って学びました。熟練職人から技法や歴史を直接伺うことで、文化継承の意義を改めて実感しました。

【金久中学校との意見交換会】名瀬の奄美市立金久中学校を訪問し、授業の様子や学校の取組について説明を受けました。地域に根ざした学習活動や、生徒の主体性を引き出す工夫に触れ、日々の教育実践に応用できるヒントを得ました。今後は、金久中学校と与論中学校の生徒同士によるオンライン意見交換会の可能性についても話題に上がり、各校の希望をふまえながら進めていきたいと考えています。

【奄美野生生物保護センター】 絶滅危惧種アマミノクロウサギや固有種の保護活動について、展示や講話を通して学びました。生物多様性や環境保護の重要性を子どもたちにも伝えていきたいという声が多く寄せられました。保護センターのスタッフは与論にも年数回来島しており、その際に町内の学校での出前授業の実施について企画を進めていく予定です。

【アマミノクロウサギミュージアムQuruGuru】案内を受けながらアマミノクロウサギに関する展示を見学しました。けがをした個体の治療やリハビリ、野生復帰を目指す設備も整っており、子どもたちが楽しみながら野生生物保護の大切さを学べる工夫が随所に見られました。教育的にも大変有意義な施設でした。

【黒潮の森マングローブパーク】オヒルギやメヒルギが生い茂るマングローブ原生林を訪れ、甲殻類や魚などの生態系を観察しました。カヌーでしか進めない水路を体験し、自然の迫力とその保全の大切さを体感しました。

今回の奄美大島での研修を通して、自然環境の保護や伝統文化の継承、地域に根ざした教育の取組など、多方面にわたる学びを得ることができました。こうした学びを今後の海洋教育「ゆんぬ学」の活動に生かし、子どもたちに豊かな学びの機会を提供していきたいと考えています。